畝の完成
2009年 03月 21日
ついに畝の土作りが完成と相成りましたので、これを嘉して記念に写真を撮ったものであります。
去年の秋に有志で開墾を始め、それぞれの区画を割り当てて、それぞれが責任を持って整備し、それを維持することに決めてからはや数ヶ月。畝立てができるともう早々に種を蒔いている人もいれば、開墾されたまま、未だに瓦礫の混じった赤土がそのままになっている区画もあります。
私はといえば、自分の区画が決まるとすぐに石ころを除去し、砂混じりの粘土質の土を区画の両側に盛り上げました。真ん中はフトミミズの養殖場にすべく、板で囲っています。
畝はたった2本。効率を考え、幅広にしました。まずバーク堆肥を敷き、もみ殻くん炭をのせて耕しました。生ごみ堆肥と馬糞堆肥ができあがるのを待って、それを投入。仕上げに、拙庭の一坪菜園から回収した土をのせて、全体を混ぜ込みました。高さは25㎝ほどになるでしょうか。
さらに近所から雑草を刈ってきて、その上にのせてみました。自然農法では、畝の土は裸にしてはいけないといいますから、これが直射日光を遮って、小動物が繁殖し、いっそう土作りに寄与するというワケ。
今までこの畝にはブルーシートをかけていましたが、それを剥がすといつも小さなカナヘビがいます。ということは、エサになる小動物がすでに発生しているということ? とまれ、雑草で覆った畝にはまたブルーシートをかけておきました。強風で荒れる日もありますので、吹き飛ばされたら元の木阿弥。もっと暖かくなってから、ヨモギなどを刈ってきて、風にも強い雑草マルチをしつらえなくてはなりません。
我が一坪菜園の土は、フトミミズの糞の混じった団粒構造の優れものであります。卵胞もきっと含まれているでしょうから、いずれ孵化して畝の土を団粒構造にしてくれるはず。
カキガラ石灰と苦土石灰も少し入れてありますし、土着菌培養液も灌水していますから、自然農法のための完璧な条件を整えたとは言いかねるかもしれませんが、おじさんの遊びとしてはこんなところではないでしょうか。生来のいい加減さ、そして根がものぐさときていますから、これで上等上等。
少し気になったのは、3ヶ月しか熟成させていない馬糞堆肥を入れたということでした。一応発酵させていますし、未熟堆肥はよくないが完熟堆肥もよくないという人の説によれば、堆肥は中熟こそ望ましいのだそうですから、それが正しいのであれば、これで害があるとも思われません。実際に苗を植えつけるまでに5ヶ月は経過していることになりますから、まあ大丈夫なのではないか。もし堆肥に問題があったとするならば、それは中熟堆肥説の御仁のせいにしてしまいましょう。
不耕起自然農法に倣って、畝の雑草は抜かないことにしています。そして1本の畝には自家製の発酵肥料を適宜使用するつもりですが、もう1本の畝には発酵肥料は使わない予定です。両方の畝に同じものを植えてみて、どういう違いが出るか、それを観察し、賞味してみるのも一興かと。
種まきハウスに蒔いたナス、青じその種は無事発芽しました。アシタバはまだ。これからオクラの種も蒔くつもり。
この整備地区は、マンションの敷地より2メートルほど低い位置にあり、駐車場から見下ろすような場所にあります。冬場はマンションや擁壁の影で、まったく太陽の陽射しがあたりません。それが春分になってやっと、昼の陽射しがこの畝の手前までとどくようになりました。心配していた日照は、どうやら大丈夫のようです。
さて、整備区画の仲間たちが、間もなくそれぞれ種を蒔いたり苗を植えたりして、他人のやり方をあれこれ論評することになるでしょうが、それはきっと、目くそ鼻くそを嗤うという話になるのでしょうね。