フトミミズ農法誕生?
2010年 06月 11日
土を切り返すときには、ぶつ切りをしてしまわないよう慎重に作業をします。
マルチにしている防草シートの下はフトミミズ君にとって居心地がいいようで、米ナスや賀茂ナスの株元の土は、彼らの糞隗でおおわれてきました。私はまさにこれを目論んでいたのでした。
中央の枠のマルチをしていないところには、7列に7種類のベビーリーフのタネを播きました。切り返してやわらかくした土に角材でへこみをつくり、そこにタネ播き用土をのせてタネをまいたのですが、フトミミズ君が1センチほどの深さで縦横に生活孔を穿って移動するので、用土が盛り上がってタネが浮き上がります。発芽したタネも浮いているので、そこを押さえるのですが、ときどきムクッと土が動きます。そこにフトミミズ君がいるのですね。
それでも心配した支障はほとんどなく、出芽がそろいました。写真のような穴は、フトミミズ君が顔を出した痕跡です。顔なんてないから、頭部というべきでしょうか。
巨大に葉が広がってきた米ナスと賀茂ナスですが、これはすべてフトミミズ君のおかげ、というわけではありません。自家製のボカシも効いているでしょうし、酵母菌と乳酸菌を希釈した液や土着菌培養液も灌水しています。それでも、フトミミズ君がいるおかげで、ナスもいっそう逞しく生長してきたことはまちがいないところでしょう。
ベビーリーフはこのボカシを追肥につかいましたが、これが少し効きすぎて、ジャンボリーフになってきました。追肥はもっと少なくてもよかったようです。
ビートもルッコラもグリーンオークも、ちぎらないと器に収まりません。ピノグリーン(西洋小松菜)などは、すっかり小松菜然としてきました。レッドマスタードは葉が大きくなりすぎましたので、おひたしにしようと茹でたところ、色素が抜けてお湯が紫色になりました。葉の色素が抜けたことで、ただの青菜のおひたしになってしまいました。辛くもなく、どうってことのない味でした。
ビートは蕪にするつもりはありませんが、手の平くらいに大きくなった葉をどう調理したらいいのか、ネットで調べてもよく分かりません。厚みも出てきましたので、サラダにして食べるには少しつらくなってきました。ルッコラはトウが見えてきましたので、もうそろそろ終わり。
まだまだ食べられそうなのは、ロロロッサです。これは大きくなってもレタスとして食べられるし、やわらかいのでいちばん好評です。この株元はフトミミズ君の通り道になっており、たくさんの糞隗ができています。このロロロッサだけはしばらく撤去しないでおこうと思います。
〇追記
今晩、ヘッドランプをつけてマンション裏菜園に行ってみると、向かって右側の枠の板に沿って、たくさんのフトミミズが重なるように集まっていました。特にビートの葉が茂って土が隠れている辺りに、たくさんいました。
明日は旧暦の5月1日。新月の大潮です。
同じようにベビーリーフが茂っている左側の枠を見ると、フトミミズの姿はありません。右側の枠に生息するフトミミズの個体数が多いということも考えられます。写真にあるロロロッサの株元にもフトミミズが何匹も見られました。
フトミミズは春に卵胞から孵化して、夏に成体になり、秋に産卵して冬には死んでしまうというライフサイクルを持っているのが一般的です。しかし、そのサイクルからずれて、冬のあいだは亜成体で生きのびるものもいます。今成体になっている個体は、冬を越してきた個体だろうと思われます。
彼らは、集まっていったい何をしているのでしょうか。考えられるのは、交接をしているのではないかということです。
毎晩のように、ここを見回りに来ているのですが、今日だけの現象であるのか、それとも今まで気づかなかったのか。明日以降もチェックしてみますが、新月大潮の時期に、こうして集まって交接をするという現象であるならば、これはとてもおもしろい発見ではないかと思われます。