もうじき収穫開始


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生長にバラツキはあるが、一部収穫可能なサイズになってきた裏菜園のベビーリーフ。
本葉が出てからしばらくは足踏みしているように見えたが、ここまで来ると急速に大きくなる。
よく観察してみると、やはり無施肥のために生長が遅いようだ。施肥栽培と比べると収量が落ちるというのは当たり前の話。見た目よりも実質を重んじた結果である。施肥していたときのように収穫が生長に追いつかない、ということはないだろう。
何年も大量の落葉で土作りをしてきて、腐植が十分なレベルまで積み上がったのではないかと考えているが、どうだろうか。

植物は、光合成などの同化作用によって生まれた物質の一部を、根の表皮細胞から高分子の有機物(ムシゲル)として放出している。このムシゲルはC/N比が高く、チッソ固定菌や菌根菌などの活動を促進している。そして、作物自身がどんどん根を張らし、新陳代謝して細胞を脱落させる。ときには枯死した残根という形でも地中に有機物を供給する。これらはムシゲルとは逆にC/N比が低いため、タンパク質分解微生物が根圏を取り巻いて活性化し、その働きに伴って多量のアンモニアを生成させている。このように、根が分泌した有機物は、新しい物質へと変化し、根に再吸収されていく。植物は自らが生き繁栄するために、周りの土壌と微生物を根の働きによって豊かにし、そこから自らが生長する糧(肥料)を得るという、まさに自作自演で生長するような仕組みを持っている。無施肥条件で土壌中の残留肥料がなくなったときほど、チッソ固定菌、リン酸吸収を助ける菌根菌などは増殖をはじめ、菌体肥料として直接作物を助ける力となる。
・・・以上は『現代農業』の記事から。

このように、自らの力で生長をはじめるためには、土壌中の残留肥料を完全に無くすることが条件だ。無肥料に切り替えても、残留肥料(肥毒)が無くなるまでには何年も要するという。だから、無肥料自然農法を実践する農家さんは、相当な覚悟をもって臨んでいることになる。
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by 130atm | 2016-05-06 11:54 | 野菜 | Comments(0)

民草のつぶやき


by 一拙
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