発酵肥料その後 2

4日目。発酵肥料の温度は45℃ほどに下がっていて、水分がだいぶ抜けているようだ。切り返してみると端や底のほうは白っぽく固まっているので、温湯を4リットルかけてから全体を砕きつつ切り返した。終わったときには30℃ほどだったが、次第にまた温度が上がっていった。
後になって検証すると、実はこの温湯を4リットルかけて全体を切り返したということが間違っていたのである。ここはただ切り返すだけでよかったのだ。納豆菌発酵をもっと進行させようとしたスケベ心があったのである。

翌朝は今冬一番の冷え込み(最低気温-4.6℃)になったが、ブルーシート、麻袋、コモと順々に剥がしていくと、少し怪しい臭いがする。温度計を見ると55℃になっている。ツンとしたアンモニアの臭いはまだないが、かなり分解が進行しているのだろう。ここはアンモニア発生直前のギリギリのところだと判断した。
牡丹雪が降っている中で、その3分の2をシートに移して広げ、それぞれ切り返して温度を下げ、また中高に盛ってコモを一重にかけておいた。

夕刻になって温度を見ると、50℃に上がっている。40℃以内で管理しようと思っていたが、このやり方ではすぐに熱くなってしまうことが分かった。そこでざっと切り返して温度を下げ、肥料を少し広げるようにして中央部をへこませ、野晒しの状態にしておいた。しかしそれでもすぐに50℃になってしまうので、これは暴走しかねないと思い、乳酸菌液を20倍に希釈したもの1.5リットルを撒いて切り返し、半分をブルーシートに移して広げておいた。

納豆菌発酵をしているこのボカシ肥料は、粘り気を帯びてややねっとりとしている。もうアンモニアが発生するギリギリの状態の臭いを発していて、辺り一面に漂っている。

翌日になって挿しておいた温度計を見ると50℃を超えている。切り返してみるとアンモニアの臭いがツンときた。氷点下の気温で、何の蔽いもしていないのに拘わらず納豆菌が暴走してしまったのである。片やシートに広げた方はすっかり温度が下がって落ち着いている。
アンモニアの臭いのする方をいくらかシートの方に移し、乳酸菌液を10倍に希釈したものを1.5リットル両方に散布して切り返した。しばらくするとやっと温度が下がってきた。暴走は食い止められたようだ。

まったく、納豆菌の暴走は私の予想を上回っていた。20倍希釈の乳酸菌液でも抑えられなかった。10倍だったら効果があったのだろうか。それは分からないが、まあ少しの失敗で済んだことは良しとしなくては。

2、3日様子を見てから、今度は酵母菌液をかけて硫安、塩化カリを加え、第3段階に入る。
名前
URL
削除用パスワード
by 130atm | 2008-01-15 09:30 | 発酵肥料・堆肥 | Comments(0)

民草のつぶやき


by 一拙
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31