死闘
2008年 07月 26日
そこで、今度こそは完璧に駆除しなくてはならないと考えた。今までのやり方は杜撰だったということだ。
カルホス乳剤はたしかにミミズを殺す。しかし、ただ鉢土の上から灌注しただけでは鉢土全体には浸み込まない。そこで、8号鉢は8号鉢用の鉢皿にのせ、10号鉢は10号鉢用の鉢皿にのせ、8号鉢には1リットル、10号鉢には2リットルのカルホス乳剤をたっぷりとかけた。鉢底から流れ出た乳剤は鉢皿に溜まり、それはやがてまた鉢土に吸われていくのである。
乳剤をかけると、もがき苦しむシマミミズが表面に這い出てくる。それをピンセットで捕る。出てこなくなったら、今度は鉢土を少し掘ってみる。そこにもミミズはいるが、それは表面に出てくる力を失ったミミズだ。生き返る可能性もあるから、ていねいにつまみ捕っておく。
そうして半日はそのままにしておき、鉢を鉢皿から引き上げる。皿に残った乳剤の中には、スリットから出てきて死んだミミズが何匹かいるし、いないこともある。おそらく、中にいたミミズはほぼ死んでしまっているにちがいない。
一度に全部はできないから、カルホス乳剤を灌注したバラを日付ごとにメモをとっておいた。これをちょうど一ヶ月後に、また乳剤をかけるのである。問題はミミズの卵胞なのだ。
卵胞が中に残っていると、乳剤の殺虫効果が及ばない。数日して殺虫効果がなくなったときに孵化してくれば、またもや中でミミズが繁殖してしまう。夏場であれば、シマミミズの卵胞はほぼ20日もあれば孵化する。だから、一ヶ月後にまた乳剤をかけて完全駆除を目論むのである。
シマミミズとの格闘は、いちだんと死闘の様相を帯びてきた。完全駆除ができるか、あるいは匙を投げるか。ミミズの生態には詳しいつもりだから、メンツがかかっている。
カルホス乳剤のバラへの悪影響はいまのところ確認できていない。あまり頻繁に灌注すると影響はあるかもしれないが、一ヶ月後でおしまいにしたいものだ。
バラの二番花は概ね小ぶりである。肥料が少なかったせいだろうか。
ジュビリー・セレブレーション。